「お前ら結局どういう関係なんだ?」
 いつも通りの不機嫌な声で、ムタが言った。

相思


「なに? どういうこと?」
 バロン特性の紅茶を啜り、ハルはきょとんとしてムタを見た。バロンはと言えばムタの言葉にいったん作業の手をとめた程度で、もう関心もなさそうに杖の手入れをしている。間の抜けた二人の行動に苛々とムタは体を掻きながらしっかりとした声音でもう一度言う。
「だーかーらなぁ、おまえらって、もう恋仲なのかよ?」
 ぴたり、と二人の動きが今度こそ止まる。
 そして、お互いの顔をじっと見つめて、笑う。
「私は、バロンのこと好きよ?」
「私もハルが好きだが?」

「「それが、どうか?」」

「……そ、そんだけなのか?」

 限りなくライクに近いラブをお互いが胸に抱いていて、それをただの事実として受け止めているに過ぎない。そういうことなのか。

 ムタは一際大きなため息をついて「やってられねぇ」とケーキをワンホール口に放り投げた。

バロハル大好きです。私の中のイメージはこんな二人。ハルがもうちょっと積極的なの好きです。
バロンは紳士なので、甘えてくるハルをむげにはしないけど、独占欲とかそういうのは薄そう。娘や孫扱い。